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インド人の知人にバカにされた
diary photo カレーリーフの実がなっていよいよ黒く熟してきた。収穫の時期、今年は育ててみたいという人のために、ただいま芽出し中であります。カレーリーフはカレーの木にしげる葉っぱのことで、料理のカレーと誤解なさらぬよう。ましてカレーという名の料理もインド由来にはないよと、インド人の知人にバカにされた。
 どちらもその昔、インドを支配していた大英帝国が便宜上つけた名前であるといわれている。植物和名は大葉月橘、あるいは南洋山椒といい、まさに柑橘系と山椒を足してお抹茶をまぶしたような、フレッシュな香りがする。
 じっさい、インド人の料理のしかたはまるで二部作のドラマのようだ。前編として、クミンやカルダモンやコリアンダーシード等と、カレーリーフを油の中で熱して香りを移してたまねぎを炒める。後編、挽いたスパイス類を調合して仕上げる。
 材料ごとに理を料るの神髄ともいえる。黄色いシチューのつくりかたとはまるで別もの、だれがなにを、どこでどう取り違えればそんなちゃらんぽらんが伝播するのか、hard times come again no more…デマや風説は世の中をキナ臭くする。

9月10日
diary photo 夏と秋の間には、見るもの全てが心なしかメランコリックな気分に包まれて、それは窓からの雲の流れもそうだけど、ガーデンのテーブルの上にも、ぽっかりと空いたホールを見つける。秋がくる前に数日続く夏の強い日差しの名残と、耐えきれないほどの湿度、それに今年はオリパラのほとぼりも息苦しく。
 これが台風の前触れだ。気象衛星からの写真を見れば、南の海上で雲が、まるで綿あめ作りのようにぐるぐる渦を巻いては次々に現れ、そのゆくえに固唾を呑む。
 直撃か? 逸れるのか? 今年こそ、強い台風に直撃されたらデッキのよしずは完全に吹き飛ばされるに違いない。台風の後によしずを探して回っても、すでに店頭から姿を消してしまっている。かくて、一度壊されて以来、予備のよしずを買ってしまってある。だからというわけでもないけれど、憂鬱のまにまに、よしずは準備万端、みょうに浮足立つ気分も隠せない。かくして数年持ち越したままに。
 風が吹けば桶屋が...こちらの都合ではままならないってことも心得なのかも。

9月20日
diary photo 台風はなんだか不気味な振る舞いで我が家のデッキとよしずをかすめていった。まあ植木鉢がひっくり返った程度で被害も少ないし、よしずの取り替えは来年まで持ち越しかなと朝の食卓で話した。
 でも大きな台風だったであろうことは、秋田からの宅配便のお届け日時指定をしたのにとうとうその日は来なかったので想像がついた。
 きっと高速道路のどこかで足留めされているのかもと心配していたら、1日遅れてすみませんと申し訳なさそうに詫びて配達に現れるから、いえいえ大変でしたねと慰めながら受け取る。宅配便はコロナ禍で置き配指定が常となった日々でも、こんなことがあると自分の都合ではなくて相手の住んでる地域や輸送途中の天気など慮って、このごろは無事ということのありがたさが身にしみる。
 そして自分が少し行き詰っている時期、東京の旧知をふと思いだしたそのタイミングで当意即妙のメッセージが届いて、どういう虫の知らせかと仰天する。  さては魔女になったかな?と。私もそろそろ入学志願をしたい。