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香りもカヴェルネ・ソーヴィニヨン独特のミネラルを
diary photo 先月の初めに収穫したカヴェルネ・ソーヴィニヨンの樹成りレーズンのひと枝でコップ1杯の酵母液が取れたので、スペルト麦の粉で350グラムのフォカッチャを焼いてみた。お昼すぎにこね始めて、室温に置いていたら夕方には2倍近く膨んだ。冷蔵庫に入れてそのまま夜を過ごさせる。
 そうやって低温発酵させたものを、朝がたには、また室温に戻したら、お昼過ぎには3倍に膨らんでいた。今まででいちばん肌理の美しいドウの出来栄え、香りもカヴェルネ・ソーヴィニヨン独特のミネラルをかすかに感じる。
 これなら醗酵のさせ方もまちがいない。そしてあと2枝も残っているなんて、なんと私は果報者だろう …preservation, conservation, integrity of my fair 今年の冬の特別なパンを焼く日、それまで冷凍保存しておくことにした。待ち遠しくてしかたがないけれど、お愉しみ。そんなお取り置きが多くなってきたこの頃。

9月10日
diary photo 秋がくる前にパジャマを作っておこう。オーガニックコットンの200カウントの生地で、夫と私の分を2着ずつ毎年作る。それを取り替えながら春夏秋冬過ごす。
 昔はシャツの仕立て屋さんにパジャマを注文した。クラシックで素晴らしい出来だった。その職人はもういないので頼んであげられないと言われ、ならば自分で継承しようと一念発起したのだ。
 縁の擦り切れた最後の一着から、型紙を写しとり、仕立て方の細部を忠実に、折り伏せ縫いをし、裾も袖口も微妙にカーブをつける。生地をカットしたら小麦粉で糊を溶き、筆に吸わせて輪郭をなぞる。風で乾かした下拵えはこんな感じに。
 ノッチに合わせて中表に重ねピンを打ち、縫い代に霧吹きをしてアイロンを当ててから縫い始めると、生地もずれず、切端もほつれず、針の運びも安定する。

9月20日
diary photo 昨日、一昨日と、かつてないほどの巨大な台風14号の渦に九州全土が呑み込まれてしまった。避難勧告が何度も出る。外へ出るよりも我が家に留まった方が安全と判断した私たちは、夕方早めの食事を終えて台風篭りをはじめた。
 夜になると風は勢いを増し、建物がわずかに揺れるのを感じた。台所正面のサッシの枠がブッブッと風圧で保存瓶のパッキンを剥がすような音がする。身の危険を感じてもなすすべはなし。インターネットで各地からの中継を見ているとき、バサッと物音がした。夫が外で「よしずが壊れてる」。
 台所の窓からの視界が急に開けて、「あ、なくなっちゃってる」と私。小さな植木鉢を玄関に取り込んで、よしずの新調は準備万端、夜の明けるのを待つのみ。
 先週来のパジャマは縫い終え、仕上げ洗いをして、あとはボタンを付けるのみ。同じものをこうやって作る、壊れる、補修するを繰り返すコトには飽きもせず。